2008年1月3日木曜日

「イン ザ カット」を観た

元旦の深夜にやってた、メグ・ライアンの「イン ザ カット」の感想でっす。


「恋人たちの予感」では、あの超有名なダイナーのシーンで“演技”を演じたメグですが、この作品では、“本気”のシーンがあったりして、まぁ、“本気を演じる”という、いわゆる“大人な感じ”の演技です。

監督は、「ピアノ・レッスン」のジェーン・カンピオン。
まぁ、だいたいこの位で、作品の雰囲気はだいたい分かってしまう、と言っていいと思います。ディテールはともかく。
一人の女性が官能に目覚めてそこに嵌まっていく、という。近作でも、その“官能”に目覚めさせてくれるのは、フィジカリィで危険な男、です。

オープニングのクレジットに、二コール・キッドマンの名前が出てきますが、彼女は製作、つまりプロデューサーってことで。
それを知ってると、確かに、メグの役がニコール・キッドマンにダブったりして。まぁ、しかし、メグでオッケーですけどね。結果的には。

ニコール・キッドマンと言えば「アイズ・ワイド・シャット」ですが、「恋人たちの予感」もこの作品も、どれも舞台はニューヨークですな。
この三つは、なんていうか、お互いに関係し合ってる、というか。
そういう風に観てみるのも楽しいかもしれません。


さて。メグの役は、“詩人”です。正確には、詩か何か、文学を教えている、という設定。
その、メグの役の、都市のノイズから“言葉”を拾い上げる、というのは良かったですね。
作品は、一応サスペンスになってるんですが、そのサスペンス部分に、メグの“詩”が関係してくるのかなぁ、と思ってたら、そうではありませんでした。
謎を解く鍵は、ややベタに、手首の刺青。
まぁ、サスペンス部分、ミステリー・パートがメインではないワケで、基本的には、メグが演じる女性の、日常と、その閉塞感と、その中に“美”を探す行為に耽るメグの美しさと、その日常を破ってくる男と、その男とのやり取りと、男がもたらした“日常の破綻”に嵌まっていくメグの美しさ、を、観る、と。



あと、画は抜群にキレイですよね。おそらく、こういう画が、今のところの“ニューヨークの最新形”なんだと思います。
光と影。真っ暗な陰の中での演技。暖かい色彩に包まれた部屋の中や“犯罪現場”。対象的に、冷たい空気感として描写される地下鉄の車内。


ケビン・ベーコンも、なんだか良く分かんない役で登場してくるし。

ま、そんなこんなで、誰にでも勧めれる作品ではないんでしょうが、個人的にはそれなりに楽しめた作品でした。





DMMでレンタルも出来ます。
>>>イン ザ カット
>>>恋人たちの予感
>>>アイズ・ワイド・シャット

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