2008年3月11日火曜日

「アメリカン・ギャングスター」を観る

23:50に上映開始という、バルト9の超がつくレイトショーで、「アメリカン・ギャングスター」を観る。


傑作!

と、ズバリ、声を大にして言いたいです。
取りあえず、オープニングが超クール!
で、その後しばらくは、グラグラ揺れる画面になんか慣れなくって“ややツライ”んですが、その後は快調。
とにかくデンゼル・ワシントンが素晴らしいです。
それから、大量に投入されている脇役たちの存在感がいちいちグッド。みんな個性的だし、しっかり存在を主張してるし、ちゃんと描き分けられてるんだけど、出過ぎない、という。
ハーレムを、弟たちを引き連れて歩くシーンなんて、最高です。


で、D・ワシントンに対抗する刑事役がラッセル・クロウなんですが、こいつにはやや不満が。イモなんスよねぇ。ダサいんですよ。白いスニーカーにジーンズに柄のシャツで、なんか腹が出てて。髪型もダサいし。
でも、まぁ、それが狙いなんでしょうけどね。そういう、ベタな“普通の市民”みたいなことなんでしょう。
つーか、D・ワシントンがスタイリッシュ過ぎるっていうのもあるけど。そういう対比を描く、ということなんでしょうな。
あと、脇役ってことで、特捜部の一人を、RZAというラッパーが演じてるんですが、こいつが超ヤバい! どう見ても“かたぎ”じゃねぇよ、という存在感。主役の2人は当然クラシカルな演技をするワケですが、恐らく全然それとは違うアプローチで造られたキャラクターなワケです。きっと。最高でした。



で、この、両雄ぶつかり合う、みたいな構図っていうのは、例えば「ヒート」だったり、まぁ、定番の構図なんですが、この作品のミソは、“三つ巴”になってるところだと思うんです。警察組織同士の反目というのがあって、ラストも、これが肝になってるんで。
このアングルにしっかりフォーカスしたことが、シナリオとしては、もの凄く上手く作用してるんじゃないか、と。



D・ワシントンつながりで、例えば「ザ・ハリケーン」とも時代背景が近かったりすると思うんですが、こちらの作品は、とにかく金に糸目はつけない、みたいな感じで、とにかく豪華で派手。やたらカネ使ってますよ。マジで。さすがリドリー・スコット。


画もキレイで、個人的なポイントは、徹夜での追跡捜査中、夜明けの時間に、市街に戻ってくるシーン。あの、車のフロントガラス越しの風景は、素晴らしいです。あの構図は、いつか必ず、自分の作品で使います。
えぇ、パクりますよ。必ず。



それからもう一つ、音楽が素晴らしいです。まぁ、このポイントについては、また別のところで、詳しく。


と、そんな感じで、実はリドリー・スコットって、そんなに好きじゃなかったんですが、この作品に関しては、「まずは謝りたい」と。「お前スゲェな」と。
そんな、傑作でした。






DMMでレンタルも出来ます。
>>>ヒート
>>>ゴースト・ドッグ
>>>ユージュアル・サスペクツ

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