2008年11月8日土曜日

師匠と一門

NHKの、深夜の再放送で、桂米朝師匠を追ったドキュメンタリーをやってて、途中から観たんですが、惹きこまれちゃいました。とても面白かったです。



個人的には、落語をナマで観た事はないんですが、まぁ、興味はある、というか。
その、人間関係というか、彼らが生きている空間というか。

ウィキペディアの一連の項目が、とても面白いんで、興味がある方は、どうぞ。(>>>こちら


ご本人の人生そのものもとてもドラマチックなんですが、それに加えて、一門が凄い。

ドキュメンタリーの中で、米朝師匠が「弟子を超えたライバル」と言っていた枝雀。
枝雀さんは、「笑い」を極めようとしたあげく、鬱病を患い、自殺してしまいます。

そして米朝さんが「同志」と言っていた吉朝。
吉朝さんは、ガンで亡くなります。師匠米朝さんとの落語会の12日後に。


それからもちろん、ざこばさん。南光さん。

実子の、小米朝。息子さんは、師匠(かつ実の父親)の師匠だった米團冶を襲名しました。

まぁ、俺が知ってるのは、そのくらいまでですけど。(孫弟子、曾孫弟子も、もちろん、沢山います)



で、一門を率いて、上方の落語そのものを「復興」した、というストーリー。
弟子を大勢育て上げ、「これで安心」みたいなことを言って。「ここから落語が滅びるなら、それは、落語という芸の運命だ」みたいな。
芸の「復興」っていうのは、これは生半可なことじゃ出来ませんからね。
まず、無形ですから。それから、一つの“産業”として成立させる、ということでも。



弟子を従えて、その弟子とのやり取りを聴かせる「よもやま噺」という会がドキュメンタリーでも紹介されてたんですが、その受け答えが、また面白い。
弟子が悶絶するような、粋で洒落てて、とにかく笑っちゃう感じ。




落語の一門といえば、立川談志率いる立川流とか、まぁ分かりやすい例でいうと(落語じゃないんだけど)ビートたけしの下のたけし軍団とか、破天荒というか、そういう、いかにも「厳しさ」みたいなイメージを持っちゃってたんだけど、米朝さんは、そんな雰囲気でもなく。


うん。



大きな師匠と、それを支える一門の弟子たち。
ドラマチックだと思いました。

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